ヒプノシスのレコードジャケットデザイン>>第3回>
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NO SMOKE WITHOUT FIRE
(因果律)
WISHBONE ASH
1978年
UICY-9088
ウイッシュボーン・アッシュの「NO SMOKE WITHOUT FIRE(因果律)」です。アルバム自体全盛期を過ぎてからのものなので、あまり人気が無いと思いますが、個人的にはちょっと気になるものだったので取り上げました。
ジャケットに使われている写真はモノトーンで処理されていますが、そこにいろいろなものが散りばめられています。右側の男性(のど仏の感じで判断しました)が左の男性に「内緒話し」でしょうか、耳打ちしています。ライティングもドラマチックなものにしてありますね。コントラストが強いものになっています。きっと衝撃的な話なのかもしれません。
その「内緒話し」を伝達する状態をさらに医学的なイラストを使用して各部所ごとに表現しています。左の男性の口の中、その話を聞く右の男性の内耳のイラストを写真に合わせる形で貼り付けて、人体解剖図のようになっていますが、伝達の仕組みを説明した形になっています。さらに、口のところから広がる同心円や画面下のほうの波形は音や心理的なものをグラフィック化しています。
「火の無いところに煙は立たず」日本語も英語もまったく同じ言い方をするんですね。邦題の「因果律」もなんとなく分かる気がします。内緒の話し、噂話し、陰口、なんとなく陰湿な感じのするもですが、写真とイラストを使ったコラージュに図形や罫線を絡めた表現は当時新鮮な感じがしました。
今回紹介していませんが、ウイッシュボーン・アッシュのアルバムに「フロント・ページ・ニュース」があります。これも写真をコラージュしたジャケットです。これらのヒプノシスのジャケットを見ていると、Photoshopなどで写真やイラストの合成が簡単に、より自然に出来るようになった現在、あえて昔ながらのコラージュの良さを考えてみたい気がします。
あえてナチュラルな仕上げ(光の関係や解像度、物の大小)をせずに異種な世界を構築する事も面白いと思います。デザイナーの考えがより表面化すると思います。それが良いか悪いかは別としてね。
裏面の写真はメンバーの顔のアップ(パーツ)だと思います。表面の流れを汲んだものとしての表現になっています。
その他にもヒプノシスとウイッシュボーン・アッシュの関係は長く、多くのアルバムを手がけています。
初期の作品として「Argus」と「Live Dates」をあげておきました。写真では分かりづらいのですが、「Argus」の戦士が見つめている方向の空にUFOがいます。かなり印象的な作品に仕上がっていますし、音楽的にも初期の傑作です。一度聴いてみてください。
また、初期の集大成と言えるのが「Live Dates」です。代表的な曲が網羅されていますし、その演奏は素晴らしいものです。2枚組みなのでちょっと高いですがこちらもお勧めです。
同じデザインの流れで、中期の曲を集めた「Live Dates 2」もあり、ジャケットなどは見比べてみると面白いと思いますが、紙ジャケ化がまだなされていません。(2002年5月現在)予定はあるのですが・・・。発売中止にならないことを祈ります。
■因果律のジャケット表面
■ジャケットの裏
■内袋の表デザイン
■WISHBONE ASHその他の作品
Argus(1972)
New England(1976)
Live Dates(1973)
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